言語、暦、時刻、星座
言語について
まだ魔法族と非魔法族がいっしょに暮らしていた頃、主にブリテン諸島をはじめとしたヨーロッパ諸国から一部の魔法族がエルミア島に移住した。
それは、魔法族が迫害されるのを予期していた人々だった。
ブリテン諸島、特にイングランドからの移住者が多かったこともあり、エルミア島ではエルミア語もしくはエルミア英語と呼ばれる英語のエルミア島方言が話されていた。
アメリカ英語やオーストラリア英語などと同じように扱われる場合もあるが、他の英語とは異なる点も多いため、別の言語と見做す場合もある。
文字は abc.. のようなラテン文字アルファベットよりも、abc.. のようなテーベ文字アルファベットが使われることが多かったようだ。
他の英語方言と大きく違うのは、性別を特定する語彙があまり使われないことだろう。
特に三人称単数形にはhe/sheは使われず、e/eir/em/eirs/emself (e,ey,ae/eir,er,aer/em,aer/eirs,ers,aers/emself,eirself,erself,aerself)が使われる。
これらは〝彼〟または〝彼人〟と訳されることが多いが、〝彼〟と訳された場合でも男性であることを意味しない。
以下はエルミア英語特有の使われ方をしていたと思われる語として代表的なもの。
e/eir/em/eirs/emself 三人称単数
homm 男性、男、男性の
femm 女性、女、女性の
man 人(人型の存在全般を指す)
Adam, manfolk 人間族、人類
sibling, sible, sib きょうだい
eldre 上のきょうだい
youngre 下のきょうだい
furer 上位の親
adeutor 下位の親
meistre 上位のパートナー
felgre, folgre 下位のパートナー
piony 最上位の子供
successur 二番目に上位の子供
latt 下位の子供
Mys. [mis]/Mst. [mist]/Mste. [miste] -さん(敬称)
上位の親、下位の親、上位のパートナー、下位のパートナーというのは性別で決まるわけではなく、家系や魔法使いのしての力など様々なことから決まっていたと見られている。
wizard(魔法使い) は性別を問わず魔法使いを指す。一方でwitch(魔女)も使われるがこれも性別不特定な語彙として使われていたようだ。
そういったこともあり、当時のエルミアの人々は記録がないため今からは性別がわからない人物も少なくない。
また、フリートフェザーストーリーの中の呪文の方言については、(厳密に同じ効果とは言えないものの)なるべくほぼ同等の一般的に知られている呪文名として訳してある。
暦について
神生暦 (BG)
神がこの世界に生まれたとされる時を起点にした暦。エルミア島の一部で使われている。
魔導暦 (BM)
魔法が生まれたとされる時を起点にした暦。エルミア島で使われている暦の一つ。1年は12ヶ月。元々は偶数月か30日、11月を除く奇数月がこの31日だったが、現在は月の日数を非魔法族の暦に合わせたものが使われている。
(サーシャやオーギュが生きた時代は第3紀。〝現在〟は魔導暦 第3紀 2029年。)
数字は非魔法族の暦を取り込んだものであるということもあり、魔導暦では月は月名で呼ばれることが多い。一年の始まりは弔月〈Eileam 11月〉である。
11月: 弔月(とむらいづき) Eileam
12月: 雪月(ゆきづき) Snjoar
1月: 沙月(すなつき) Eydimoer
2月: 尼月(あまつき) Doumonk
3月: 白月(しらつき) Hvituar
4月: 咲月(さきつき) Blathair
5月: 嵐月(あらしづき) Stoirme
6月: 華月(かづき) Brudury
7月: 星月(ほしつき) Csillagy
8月: 聖月(きよめづき) Kathar
9月: 妖月(あやしづき) Ævinti
10月: 瓜月(うりつき) Grask
聖樹暦 (TC)
1年は13ヶ月で、1ヶ月は28日(13番目の月は29日)。エルミア島で使われている暦の一つ。アイルランドからの移住者などに使われている他、占いにもよく使われる。
・金雀枝月(えにしだづき) Ngetal: 10/28 - 11/24
・庭常月(にわとこづき) Ruis: 11/25 - 12/22
・白樺月(しらかばづき) Beth: 12/23-1/20
・楡月(にれつき) Luis: 1/21 - 2/17
・梣月(とねりこづき) Nion: 2/18 - 3/17
・榛木月(はんのきづき) Fearn: 3/18 - 4/14
・柳月(やなぎづき) Saille: 4/15 - 5/12
・山査子月(さんざしづき) Huath: 5/13 - 6/9
・楢月(ならつき) Duir: 6/10 - 7/7
・柊月(ひいらぎづき) Tinne: 7/8 - 8/4
・榛月(はしばみづき) Coll: 8/5 - 9/1
・山鳴月(やまなりづき) Quert: 9/2 - 9/29
・木蔦月(きづたづき) Gort: 9/30 - 10/27
精霊暦 (AE)
精霊が生まれたとされる時を起点にした暦。精霊界で使われている。1年は13ヶ月に分かれていてひと月は28日。1年は364日で、365日目、366日目には日付が存在しない。曜日は静の曜13×流の曜13で合計169ある。
・金雀枝月(えにしだづき) Ngetal: 10/28 - 11/24
・櫟月(いちいづき) Edad: 11/25 - 12/22
・樺月(かばつき) Beithe: 12/24-1/20
・楡月(にれつき) Luis: 1/21 - 2/17
・梣月(とねりこづき) Nion: 2/18 - 3/17
・榛木月(はんのきづき) Fern: 3/18 - 4/14
・柳月(やなぎづき) Sail: 4/15 - 5/12
・山査子月(さんざしづき) Huath: 5/13 - 6/9
・楢月(ならつき) Daur: 6/10 - 7/7
・柊月(ひいらぎづき) Tinne: 7/8 - 8/4
・榛月(はしばみづき) Coll: 8/5 - 9/1
・山鳴月(やまなりづき) Quert: 9/2 - 9/29
・木蔦月(きづたづき) Gort: 9/30 - 10/27
静の曜
雷、火、光、風、霧、雨、水、氷、砂、灰、地、闇、刻
流の曜
白、銀、金、日、赤、嵐、翠、碧、星、月、鉄、黒、黙
例: 風の翠曜日、水の碧曜日
界原暦 (BW)
世界が出来たとされる時を起点にした暦。学術方面で使われることが多い。月や週の区切りはなく、0~364(365)日。表記は 年.日。
時刻について
~の刻が〝〜時〟に当たる。
魔導暦で使われる。(神生暦に倣って〝〜時〟が使われる場合もある)
3分を1単位として1時間は一 ~ 二十までに分けられる。
例:15:30は〝十の嵐の刻〟
なお、イングランドなど原世界との時差に関しては、エルミア島は協定世界時 (UTC) より2時間遅いUTC+2 となっている。
0 銀の刻(ぎんのこく) Silver hour
1 羊の刻(ひつじのこく) Sheep hour
2 鉛の刻(なまりのこく) Lead hour
3 妖の刻(あやしのこく) Arcane hour
4 白の刻(しろのこく) White hour
5 紅の刻(くれないのこく) Crimson hour
6 霧の刻(きりのこく) Fog hour
7 呪の刻(まじないのこく) Spell hour
8 雨の刻(あめのこく) Rain hour
9 沙の刻(すなのこく) Sand hour
10 環の刻(めぐりのこく) Wheel hour
11 蛇の刻(へびのこく) Snake hour
12 祈の刻(いのりのこく) Pray hour
13 棘の刻(いばらのこく) Thorn hour
14 青の刻(あおのこく) Blue hour
15 嵐の刻(あらしのこく) Storm hour
16 亡の刻(ほろびのこく) Ruin hour
17 星の刻(ほしのこく) Aster hour
18 月の刻(つきのこく) Lune hour
19 陽の刻(ひのこく) Sol hour
20 藍の刻(あいのこく) Indigo hour
21 黒の刻(くろのこく) Black hour
22 雪の刻(ゆきのこく) Snow hour
23 灰の刻(はいのこく) Grey hour
星座について
エルミア島の天文学、占星術では、非魔法族にも使われているプトレマイオス星座よりもアウストリアスの52星座が使われることが多い。
アウストリアスの52星座一覧
ひどけい座 (Solarium / the Sundial)
いしゆみ座 (Scorpionem / the Crossbow)
うみねこ座 (Larus / the Gull)
くろねこ座 (Nigrum cattus / the Black Cat)
モノケロス座 (Monoceros / the Monokeros)
しょくだい座 (Candelabrum / the Candlestick)
おおなべ座 (Caldariam / the Cauldron)
はちどり座 (Parva Avis / the Humming Bird)
えんとつ座 (Fumario / the Chimney)
らいちょう座 (Tonitrua Avem / the Thunderbird)
こうもり座 (Vespertilio / the Bat)
すいぎゅう座 (Bubalus / the Buffalo)
じゅうじか座 (Crucis / the Cross)
ふくろう座 (Ibis / the Owl)
うみがめ座 (Mare Turtures / the Turtle)
こひつじ座 (Agnus / the Lamb)
どくへび座 (Vipera / the Viper)
ペガソス座 (Pegasos / the Pegasus)
ドラゴン座 (Draco / the Dragon)
あなぐま座 (Ursa / the Badger)
ふしちょう座 (Phoenix / the Phoenix)
ぼうし座 (Petasum / the Witch Hat)
くらげ座 (Gelata Piscis / the Jellyfish)
へらじか座 (Alces / the Elk)
ひとかげ座 (Salamandra / the Salamander)
おおわし座 (Aquila / the Eagle)
かわうそ座 (Lutra / the Otter)
おおぐも座 (Aranea Major / the Giant Spider)
こびと座 (Dvergr / the Dwarf)
はこぶね座 (Arca / the Ark)
メビウス座 (Mobius Habena / the Mobius Strip)
グリフィン座 (Griffin / the Griffin)
トロール座 (Troglodytarum / the Troll)
つばめ座 (Hirundo / the Swarrow)
たてごと座 (Lyra / the Lyre)
いのしし座 (Aper / the Wild Boar)
ケルピー座 (Kelpie / the Kelpie)
つのぶえ座 (Cornu / the Horn)
くろいぬ座 (Canem Nigrum / the Black Dog)
のうさぎ座 (Lepus / the Hare)
ぎょじん座 (Nagae / the Merfolk)
ランタン座 (Lanthanum / the Lantern)
とりのす座 (Avis Nidum / the Nest)
みつばち座 (Apes / the Bee)
ネレイス座 (Nereis / the Nereis)
ほうき座 (Iuniperorum / the Broomstick)
ぎゅうこつ座 (Cranium / the Cow Skull)
スフィンクス座 (Sphinx / the Sphinx)
ドリュアス座 (Dryas / the Dryas)
クイル座 (Pinniculum / the Quill)
ガーゴイル座 (Gargoyle / the Gargoyle)
おおがらす座 (Corvum Major / the Raven)